会社員で退職金2000万円を超えているのは、大学・大学院卒で勤続が35年以上だけという結果になっています。

大学や大学院を卒業した人で、35年以上同じ会社で勤め上げないと、退職金は2000万以上もらえないのが現実のようです。

少しガッカリした人もいるかもしれません。2000万円もらえなくとも老後生活が円滑に過ごせるのであれば、問題はないのですが・・・老後の生活費はいくらかかるのでしょうか。

老後いくらかかるか

それでは、実際に老後の生活費はいくら必要なのか見ていきましょう。

一昨年前に話題になった「老後2000万円問題」。皆さんは覚えていますか?

この問題は、老後を年金収入だけに頼ってしまうと、およそ2000万円程度が不足してしまうというものでした。

この話題に関しては、連日ニュースで取り上げられたため、記憶に残っている人も多いと思います。

金融審議会が発表した「市場ワーキング・グループ第21回(厚生労働省提出資料)」をもとに、もう少し詳しく説明しましょう。

高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)

  • 実収入(主に年金):20万9198円
  • 実支出(主に食費):26万3718円

高齢無職世帯をモデルケースにして、月々の収支が上記の場合で計算すると、赤字額は約5万5000円となります。よって老後を30年と仮定すると、30年で不足する金額はおおよそ2000万円となります。

老後必要額=5.5万円(赤字分)×12ヵ月×30年=1980万円(約2000万円)

これが2000万円問題の根拠ですが、この金額は、あくまで最低限の老後生活を送るための金額です。

せっかく楽しみにしていたリタイア後の生活ですから、ゆとりある老後を送りたいと希望する人も多いと思いますが、ゆとりある老後生活には平均で月々36万1000円が必要という結果も出ています。(※公益財団法人生命保険文化センター資料より)

前章でお伝えしたとおり、会社員で退職金を2000万円以上もらえる人は、ほんの一握りですし、趣味や旅行を楽しみたい人は2000万円以上の準備が必要になりそうです。

これを見る限り、ほとんどの人が老後のお金対策が必要かもしれません。