野菜ジュースなどで知られる大手企業カゴメが、中国・新疆ウイグル産トマトの輸入を今年中に停止すると発表した。

その理由について、カゴメは品質や安定性を総合的に勘案した結果と発表しているが、米国を中心に欧米諸国から非難の声が集まるウイグル人権問題も判断材料になったとしている。

「中国との対決に本腰」のバイデン政権

新疆ウイグルの人権問題がここまでクローズアップされるようになったのは、人権問題を重視するバイデン政権が誕生したからで、トランプ時代も米中貿易摩擦は激化したが、人権問題は蚊帳の外だった。

ウイグル問題が政治的に大きなテーマとなると、その分、経済領域にも大きな影響が出てくる。実際ウイグル人権問題を巡って、米国や英国、カナダなどは一斉に中国に制裁を発動した。

また、H&Mやナイキなどの欧米企業が新疆ウイグル産の綿花を使用しないと発表したことで、中国国内では”これら企業の製品を買うな”という不買運動を呼び掛ける声がネット上で広がった。

バイデン大統領は4月14日、20年に及ぶ対テロ戦争を終わらせる目的でアフガニスタン駐留米軍の完全撤退を発表したが、これは中国との対決に本腰を入れることを意味する。

よって、“少なくともバイデン政権下では”と言いたいところだが、大国化する中国への懸念は共和党や民主党を問わず超党派的なものとなっており、長期的なスパンで続くと見ていい。