ポストコロナでも、経済活動を健全に整え、企業のオーナーと雇用者に福利を提供するためには、小規模企業の立ち直りが必須という考え方がニュージーランドでは一般的です。起業後もこのような支援体制の中でビジネスを成長させていける点も、ニュージーランドで起業するメリットといえるでしょう。
今年も続きそうな起業ブーム
昨年4月から12月の間に会社登記局が確認した、新しく立ち上げられた企業の数は4万にも上りました。これはコロナの影響で失職した人だけでなく、海外から帰国した人が新たに会社を興したからだといわれています。
昨年後半からニュージーランドでは、国内産や地元の製品、食品を優先的に買い、生産者を支援しようという機運が高まりました。それに特化したフェイスブックグループ、「チョーイス(旧名 NZメイドプロダクツ )」も登場し、ロックダウン時から人気です。
コロナは、男性より女性に大きなインパクトを与えています。統計局によれば、昨年6月からの第3四半期に1万1000人が職を失いました。そのうちの何と1万人が女性だったということです。
上記のフェイスブックグループ主宰者のサラ・コルコードさんは、仕事をなくした女性たちが会社を立ち上げるケースが目立っていると、公共ラジオ放送局、ラジオ・ニュージーランドのニュースで話しています。事実、グループに参加する企業の80%が女性経営なのだそうです。
「昨年は記録的な会社登録数となったが、それは今年も続くだろう」というのが、コルコードさんの予想です。
筆者の耳には、友人夫婦が隣町にカフェをオープンするというニュースが数日前に入ったばかり。国内の起業ブームはコルコードさんが言ったように当分続くのかもしれないと感じています。
クローディアー 真理