前回との比較を性・年齢別にみると、男性では30代・40代ともに減少している一方、女性では逆に増加しています(図表3参照)。

図表3:管理職になってもいいと思える年収の平均の変化

出所:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社調べ


【男性】

  • 30代:156万円減少(前回調査 1,277万円→今回調査1,121万円)
  • 40代:81万円減少(前回調査1,123万円→今回調査1,042万円)

【女性】

  • 30代: 83万円増加(前回調査 863 万円→今回調査 946 万円)
  • 40代: 247万円増加(前回調査751万円→今回調査998万円)

女性が管理職を目指すのは厳しい環境

共働き世帯における夫婦の家事や育児の分担は、どうしても女性に偏りがちです。今でも家事育児と仕事の両立で忙しい女性が管理職になれば、さらに忙しくなるうえに重責も担うことになります。

そうした環境で管理職になるのであれば、女性が今以上の報酬をもらわないと割に合わないと考えるのは不思議ではないでしょう。

共働きでも家計を支えているのは男性

一方、コロナ禍の雇用環境は、企業業績の悪化によるボーナスや残業代のカット、希望退職の募集など、正社員であっても決して安泰だといえる状況ではありません。そして、働き方が多様化する中で、年齢に関係なく成果を問われるようにもなっています。

今や共働き世帯が多数派であるとはいえ、家計の大部分を担っているのは男性だという家庭がほとんどではないでしょうか。管理職になってもいい年収が低下している調査結果には、家族の生活を守るため簡単に仕事を辞められない男性の責任感も垣間見える結果だといえそうです。