厚生労働省は、2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて解雇や雇止めにあった人が10万人を超えたことを公表しました。(※)
コロナ禍の現役世代が働く環境は、この先も見通しの立ちにくい状況が続くことが考えられます。
一方、年功序列・終身雇用制度が一般的で、景気がよい時期に現役世代を送られた人が多い日本のシルバーエイジ。
若い頃からの貯蓄や定年退職金、さらには年金収入などの面で、いまの現役世代よりも「ゆとりがありそう」というイメージを持たれることもあるかと思います。
今回は、『70代のお金事情「いまの貯蓄と年金額」』と題して、セカンドライフに向けた備えについて考えていきます。
※日本経済新聞「コロナ解雇10万人超える 厚労省集計 製造業が最多」2021年4月8日
70代「いまの貯蓄」はどのくらい?
では、いまの70代の貯蓄事情をながめていきましょう。
金融広報中央委員会が2021年2月に公表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年(2020)調査結果」を参考にします。
まず、20代~70代以上、すべての世代の二人以上世帯の金融資産保有額は平均1436万円(中央値650万円)です。
※金融資産保有額は20代~70代以上のすべての世代。金融資産非保有世帯を含む
※借入金残高は「借入金有無回答世帯」のみ
これを「70歳以上」に絞ってみると、金融資産保有額は1786万円(中央値1000万円)です。
次ではその内訳をみていきます。みなさんはどのように資産を管理・保有しているのでしょうか。