産業別・業種別妥結金額の分析対象となった28業種で、前年に比べて増加率が大きかったのは「パルプ、紙、紙製品」(6.94%)、「サービス業(その他)」(4.73%)、「情報サービス」(2.67%)となりました。

マスクやトイレットペーパーといった生活必需品の製造が促進されたこと、そしてこれらの生活必需品を販売するスーパーなどの小売業の業績がアップしたことなどが理由と考えられます。

一方、前年に比べて減少率が大きかったのは「その他運輸」(▲30.83%)、「鉄鋼業」(▲22.10%)、「宿泊、飲食サービス業」(▲17.38%)となっています。

新型コロナウイルスの影響で工場の稼働が停止し、鋼材が消費されなくなったこと、感染拡大防止における生活様式の変化で宿泊施設や飲食店の利用が減ったことが理由にあげられるでしょう。いずれにおいても、コロナ禍が業界の明暗を分けた年だったと言えそうです。

まとめ

この記事では、エンワールド・ジャパン株式会社の「新型コロナウイルス禍での給与・賞与の変化実態調査」をもとに、コロナ禍における給与カット・賞与カットの実態を見てきました。

新型コロナウイルスの感染拡大は始まってから1年程が経過し、あらためて新型コロナウイルスが経済活動へ及ぼす影響の大きさを物語る結果と言えるのではないでしょうか。自分や家族の生活を守るためにも、副業や資産運用などを含めて「お金を増やす」という視点を取り入れていくことが大切かもしれません。

参考資料

タナカ チアキ