今から始めたい老後準備
前ページで示した資料の中に、日本とアメリカにおける金融資産額の推移を比較したものがあります。
過去20年において、アメリカでの金融資産は8倍強に増加。一方、日本では2倍程度にしか増加しておりません。
この違いは運用をしているかいないかの違いです。
日本は資産を預貯金で保有する割合が高く、一方のアメリカでは投資信託などを中心に、現役時代から資産形成を継続している人が大勢います。
今ある預金をすべて運用に回した方がいいとは言いません。
老後資金が不安なのに、ほとんどの資産を預金で預けているのであれば、手元にあるお金を運用に回すなど資産配分のバランスを見直された方がいいかもしれません。
おわりにかえて
いまどき50代のリアル貯蓄額、中央値は800万円ほどでした。
老後に十分な年金を受け取れることができれば、この800万円も十分な金額だと思います。
しかし、前述のデータにもありましたが、所得代替率は4割弱です。
年金だけで十分生活できるとは言い難い状況で、多くの方が老後に対して不安を抱えています。
いまはプロに無料で相談できるサービスやお金について知ることができるマネーセミナーも充実しています。
まずは、ご自身の現状の把握をするためにも、そういったサービスを活用することから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」
- 金融庁「人生100年時代における資産形成」
- 国税庁「民間給与実態統計調査(令和元年分)」
- 熊谷良子「50代の貯蓄額「1000万円」ってフツーなのか」(LIMO)
- マネイロ「資産運用はじめてガイド」
鶴田 綾