インドネシア・南スラウェシ州の州都マカッサル市にあるカトリック教会前で28日午前10時半ごろ、スクーターでやってきた男女2人が自爆し、カトリック信徒の住民や警備員ら少なくとも20人が負傷した。
自爆犯はイスラム国支持組織のメンバー
自爆犯2人は教会内に入ろうとしたが、警備員に侵入を阻止されたことからその場で自爆してそのまま死亡した。教会でのミサを終えて信者たちが礼拝堂から出てきた際に自爆が起こったという。
現在、地元警察は2人の組織的背景について調査しているが、2019年1月にフィリピン南部ホロ島で発生したカトリック教会自爆テロと似ている点に注目しているという。
同事件では、自爆犯2人がインドネシア人夫婦で中東の過激派組織イスラム国の支持組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のメンバーだったということから、今回の自爆テロでも2人がJADのメンバーである可能性が高いとされる。
断続的に起きるテロ事件
インドネシアには数々の日系企業が進出し、多くの日本人が在住している。
今回の自爆テロのように、インドネシア国内では警察やキリスト教会などを狙ったテロ事件は近年も断続的に報告されている。
しかし、それらは数人のグループや個人が十分な計画やスキルを欠いたまま実施する小規模なテロであり、また、首都ジャカルタやバリ島などで起きていないため日本権益への影響も限定的なものである。