ソニー、電気自動車のコンセプトモデル「VISION-S」を国内初公開

車内外に計40個のCMOSセンサーを搭載

国内初公開イベントに大勢の人が詰めかけた

 ソニーは3月28日、東京都世田谷区の商業施設「FUTAKO TAMAGAWA rise(二子玉川ライズ)」で開催されたイベントで、開発中の電気自動車(EV)コンセプトモデル「VISION-S」の試作車両を国内で初めて一般公開した。

イベントではドローンやaiboも展示

 本イベント「EV:LIFE FUTAKOTAMAGAWA」は、自動車専門誌『LE VOLANT(ル・ボラン)』が自動車メーカー各社のEVを一堂に集めて開催し、ソニーのVISION-Sのほかに、テスラやジャガーなどのEVも展示された。

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 ソニーは、VISION-Sのほかに、2021年に事業化を予定しているドローン「Airpeak」の機体を初公開したほか、犬型の自律型エンターテインメントロボット「aibo」も展示し、推進するAIロボティクス事業の取り組みを包括的に紹介した。

ソニーのセンシング技術を多数搭載

 VISION-Sは、モビリティーの進化への貢献を目標に開発を進めている、走行可能な試作車両。2020年1月に開催された世界最大の家電見本市「CES2020」で初めて公開され、大きな注目を集めた。

 ソニー製の車載向けCMOSイメージセンサーを中心に、車内外に搭載合計40個のセンサーを搭載しており、走行時の周囲360度の安全などを常時センシングする。

 車室内ではToF(Time of Flight)カメラセンサーがドライバーの状態をモニタリングするほか、ノイズの多い状況下でもドライバーの発話意図を確実に汲んでコンテンツ表示やナビ操作ができるリップリーディング・システムの開発も目指している。

市販の予定はないが、公道走行テストを開始

 ソニーは現在のところ、VISION-Sはプロトタイプであり、市販の予定はないとしている。

 CES2020で展示された後、VISION-Sはオーストリアのグラーツにある開発拠点へ輸送され、Magna Steyrをはじめとしたパートナー各社とともに公道走行実験を目指した開発を推進。20年7月に東京へ輸送され、センシングやオーディオ技術のさらなる深化に向けた研究開発を進めた。

 また、20年11月には、技術検証のため、ソニーおよびパートナーのエンジニアの協力のもと、オーストリアで公道走行テストを開始。21年1月に開催された「CES2021」では公道でテスト走行する映像が初めて公開された。

電子デバイス産業新聞 編集長 津村 明宏

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執筆者
津村 明宏
  • 津村 明宏
  • 株式会社産業タイムズ社 電子デバイス産業新聞 編集長

1995年3月に関西大学経済学部卒。1999年3月 ㈱産業タイムズ社に入社。電子デバイス業界の専門紙である電子デバイス産業新聞(旧・半導体産業新聞)の記者として、2007年より副編集長、2009年12月より編集長。