60代「働きながら公的年金をもらう人」の割合は?
「繰上げ受給」の制度を活用すれば、公的年金の受給開始を60歳以降64歳以前に前倒しできます。
一方、働きながら年金を受給した場合、「在職年金制度」によって年金の支給額がカットされるケースもあるので、受給するかどうかで悩む人もいるでしょう。
この調査では、60代前半で年金を受給している人は51.3%、60代後半で受給している人は93.1%でした。
在職老齢年金制度で年金を減額された人は少数派で、「減額されていない」人が 66.7%を占めています。
さいごに
「改正高年齢者雇用安定法」のスタートに合わせ、働く60代と公的年金に関するデータを追っていきました。
ちなみに、同調査では、65歳以降も働くために必要なこととして、約8割の人が「健康」と回答しています。
「現役時代の経験や知見を活かしたい」「ゆとりある生活のため、少しでも老後資金を増やしたい」
定年退職後も働き続ける理由は、人それぞれでしょう。
長寿時代を安心して過ごすためには、「働き続けるための健康」「ゆとりある生活のための資金」について、これまで以上に意識を高めていく必要がありそうです。
健康も貯蓄も「一日にしてならず」。
長い老後を見据えた準備は、若いころからの積み重ねがものをいいます。
現役世代のみなさんの中には、「老後のお金なんて、遠い将来の話はピンとこない」という方も多いでしょう。
ご自身にあった「お金の育て方」を見つけたいな、と思った人は、ぜひ一度お金のプロのアドバイスを受けてみられることをおすすめします。
参考資料
- 厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~」
- 公益財団法人生命保険文化センター「定年の年齢は何歳が多い?」
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構「60代の雇用・生活調査」
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」