将来を楽観的に見込みがち
今の時代、右肩上がりの昇給が望みにくいばかりか、退職金制度が将来どうなるかもわかりません。そのため、将来の給与や役職手当などを楽観的に考え、それを当てにして住宅ローンを契約するのは危険でしょう。出産や育児、介護などにかかる費用や病気・ケガなどのリスクを考慮したうえで、ローン計画を立てることが必要です。
返済額の設定に無理がある
早く返済したいがあまりに、返済額を支払える上限ギリギリに設定していると、何かあったとき住宅ローンを支払うためにさらに借金をしなければならなくなってしまいます。月々の返済額は無理のない範囲であるかをよく考えてから契約しましょう。
住宅ローンのために借入を増やさないために
筆者のかつての顧客には、「住宅ローンが通って安心し、控えていたギャンブルや浪費を再開してしまった」というケースも多くありました。しかし、本当にマイホームが手に入るのは「ローンを完済したとき」です。
住宅ローンのように完済までが長い契約をする場合には、目先の利息だけにとらわれず、将来のリスクや出費については大きめに考えておくと安心です。そして、毎月の返済金額はなるべく抑え、返済とは別に貯蓄や長期投資をして将来のリスクに備えることも必要でしょう。
山内 良子