具体的には、これまで中学3年間で学ぶ英単語が1200語程度だったのが、1600語~1800語へと大幅に増加。現・中1や中2の生徒は1200語ペースで学んでいたのに、2021年度からは1600語~1800語ペースで授業を受けることになります。

もちろん先行実施や移行措置を行い、大きな混乱が生じないように対策を講じている自治体もあります。とはいえ、今の小学生や中学生は親世代よりもハイペースで大量の英単語を覚えなくてはならないわけですから、負担は確実に増しているといえるでしょう。

ゆとり教育時代は中学3年間で900語

現行の中学校での学習指導要領は2012年度に「脱ゆとり教育」として実施されました(小学校は2011年度から実施)。

ゆとり教育時代(一般的には2002年度から2010年度の学習指導要領)に中学3年間で学ぶ英単語数は900語。現行ではそこに300語上乗せをし、1200語になりました。

そして、2021年度から中学校で始まる新学習指導要領では1600語〜1800語の英単語を3年間で学ぶことになるため、ゆとり教育と比べると900語→1800語と最大2倍の差があります。これに小学校の600語〜700語が加わるのですから、合計では2倍以上になるわけです。

単語数を見ただけでも「こんなに増えるのか」と思ってしまいますが、ゆとり教育時代と新年度からの学習指導要領を比較すると、その方針が真逆であることに驚くばかりです。