ロックダウン後の個展は「今までにない活況」

どうやら筆者の友人はトレンドを先取りする人たちの1人だったようです。公共サービスラジオ局であるラジオ・ニュージーランドは、首都ウェリントンにある画廊、バウエン・ギャラリーズの繁盛ぶりを伝えていました。

ロックダウンの影響で一時キャンセルになった個展を、ロックダウン後、開いてみたところ、ほぼすべての作品が売れてしまったのだとか。オープンして40年という同ギャラリーのオーナーは、この様子を「今までなかった活況」と話しています。

訪れた人が常連だけではなかったと話していますから、より多くの人がアートに興味を持ってやって来たのに違いありません。

ロックダウン中、使わずに済んだ雑費分の数百ドルで気に入った作品を買えればと訪れた人は、「アーティストもコロナで大変なはず。少しでもサポートできれば」と言います。中には自分のためだけでなく、アーティストのことまでを考えて、画廊に足を運ぶ人もいることがわかります。

ギャラリーオーナーも驚く「大型作品まで完売」

オークランドでも画廊盛況というトレンドは変わりません。

オークランド・アートフェアの共同ディレクター、ステファニー・ポストさんによれば、こうした状況は、海外旅行にお金を使うことができないからという理由だけではなく、何よりアートを買って、それを楽しみながら毎日を送りたいという人が増えているからだといいます。

ステファニーさんが主催するオークランド・アートフェアは、毎年2月下旬に5日間にわたって行われています。昨年はコロナのおかげで中止せざるを得ませんでした。今年も最後の1日だけロックダウンとかち合ってしまいましたが、4日間は無事開催され、参加者は約1万人ということでした。