市内の老舗アートギャラリー、ガウ・ラングスフォード・ギャラリーでは、先ごろ、著名なアーティストによるブロンズ彫刻の個展が行われました。どれも大型で、4mにも及ぶ作品もあったそうです。
言うまでもなく、サイズが大きいと、値段も高くなるものです。それにも関わらず、作品は完売。オーナーのギャリー・ラングスフォードさんは驚くやら、喜ぶやら。ニュージーランドも世界のトレンドにやっと追いついたと言います。
低金利下ではアートも投資対象に
ギャリーさんによれば、ベテランアーティストともなると、決して自作に安い値段はつけないものなのだそうです。
ニュージーランド人はそれに気づいており、高額であっても購入する腹づもりはできているはずとのこと。金利が非常に低い現在、人々は資金を投入できる投資対象を探しており、アートもその1つなのです。
ただし、来歴・状態・作者のほか、さまざまな要因でアートの価値は決まるもの。アートを投資対象とする場合は勉強も必要なようです。もちろん、株価下落や、需要と供給の関係などとは無縁なのはいいところといえるでしょう。
ですが、誰も未来を予測できないように、アートの価値もどのように変化するかわかりません。アートに、コロナやロックダウンで疲れた心の癒しを求めるのか、それを投資対象とするのか。両者の違いはずいぶんありそうです。
筆者の友人は、絵画購入の理由を、「毎日楽しい気分でいられるように」と話してくれました。「だって投資したら余計にストレスになっちゃいそうだもの」と笑っていました。
クローディアー 真理