野村総合研究所がこの3月1日に発表した「就業や生活の実態および今後の意向」に関する調査結果によると、パート・アルバイトの「実質的失業者」(シフトが半分以下、休業手当も受け取らない人)が約146万人いることが分かりました。そのうち女性は103万人と、男性の2倍以上であることが分かります。
パートで働く女性の中には、育児中の女性、またシングルマザーの女性も多いでしょう。実際、厚労省の調査によると、半数弱のシングルマザーがパートで働いています。
子育てと両立するためには、環境的に選ばざるを得ない人も多いパートタイムの仕事ですが、その内容はこれまでとは変わってきているようです。新型コロナによる環境変化の中で考える、仕事選びで重視することの変化を見てみましょう。
コロナ前の仕事選びはシフト制や休みの取りやすさを重視
「平成28年度 全国ひとり親世帯等調査結果報告」(厚生労働省)によると、母子世帯の母の就業率は81.8%で、そのうち正社員が44.2%、パート・アルバイト等が43.8%となっています。実家に頼れない、子どもが乳幼児や低学年で手がかかるという環境では、パートを選ぶ女性も多いでしょう。
これまで育児と両立するための仕事選びの条件としては、「シフト制である」「急な休みが取りやすい」「勤務時間や勤務日は子どもが園や学校に行っている間」の3つが主流でした。この3つが叶いやすいのがサービス業や工場、コールセンターなどです。
しかし、新型コロナの感染を避けたいという面からは、これらの職種が必ずしもベストではなくなりました。飲食店やスーパーなどのサービス業では数多くの人と接しますし、工場勤務ではリモートワークができません。