コロナの打撃は大きかったが、着実に回復が進む

次は、新型コロナ影響下にあった今期(2020年4月〜2021年3月)の動向です。

第1四半期(4〜6月)の売上高は、前年同期比で▲32.5%だったものの、第2四半期には▲23.3%、直近の第3四半期累計では▲8.7%(692億円)に回復。利益面でも、第2四半期に▲77.7%だった営業利益は第3四半期には▲16.2%に、当期純利益は▲82.7%から▲19.4%へと大幅な改善が見られます。

アウトドア関連の売上高に着目すると、前年比100.1%まで回復しており、第3四半期単体では前年同期比114.2%と2ケタ増に。また、 “新しい生活様式”の中で、オンラインヨガのためのウエアを求める層や、テレワーク時の快適な部屋着としてアウトドアウエアを着用する層など、新たな客層の発見もあったと言います。

ECサイトのリニューアルも功を奏し、EC売上高は前期比30%増となりました。第3四半期累計の決算数値こそ減収減益(通期予想も同様)ですが、次につながる知見が得られた2020年だったようです。

では次に、株価の動きを確認してみましょう。

アウトドア銘柄として期待を集める

ゴールドウインの株価は、2018〜2019年に目覚ましい伸びを見せました。2017年3月期末時点で1500円台だった株価は、好調な業績にともない2019年3月期末には8000円を突破しています。

その後は7000〜9000円の幅を上下し2019年末には8000円台でしたが、コロナの影響を受け2020年4月に5300円まで下落。業績回復とともに10月には再び8000円台に戻っています。