次に、金融資産を保有していない世帯を含んだ平均値、中央値を見ていきましょう。
金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:1786万円
- 中央値:1000万円
中央値は、金融資産保有世帯では1394万円となっており、金融資産を保有していない世帯を含んだ場合ですと1000万円となっています。
平均値が高いのは、おそらく大きく金融資産を保有している世帯があるためと推測されます。
金融資産を保有していない世帯の中央値は1000万円ですから、70歳以上の半数は1000万円以下の貯蓄を保有し、残りの半数は1000万円以上のいずれかの値の貯蓄を保有していることを意味します。
半数は1000万円以下で、半数は1000万円以上を考えると、貯蓄額の分布がいびつな気もしますね。格差が広がっている証左とも言えそうです。
70代、貯金2000万円はどのくらいいるか
次に、老後2000万円問題と照らし合わせ、貯金2000万円以上を持っている方がどのくらいいるのか、70代の貯金額の分布(金融資産保有世帯)を見ていきましょう。
- 100万円未満:5.3%
- 100~200万円未満:5.1%
- 200~300万円未満:3.2%
- 300~400万円未満:3.7%
- 400~500万円未満:3.2%
- 500~700万円未満:8.0%
- 700~1000万円未満:7.7%
- 1000~1500万円未満:14.6%
- 1500~2000万円未満:9.8%
- 2000~3000万円未満:12.8%
- 3000万円以上:23.4%
- 無回答:3.2%
金融資産保有世帯の場合、貯金2000万円以上は全体の3割超となっています。
続いて70代の貯金額の分布(金融資産保有していない世帯を含む)を見ていきます。
- 金融資産を保有していない:18.6%
- 100万円未満:4.3%
- 100~200万円未満:4.1%
- 200~300万円未満:2.6%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:2.6%
- 500~700万円未満:6.5%
- 700~1000万円未満:6.3%
- 1000~1500万円未満:11.9%
- 1500~2000万円未満:8.0%
- 2000~3000万円未満:10.4%
- 3000万円以上:19.0%
- 無回答:2.6%
分布をじっくり見てみると、一番多いのが金融資産を3000万円以上持っている世帯で19.0%になっています。
次いで多いのが金融資産を保有していない貯金ゼロ世帯で18.6%となっています。
また、貯金2000万円以上の世帯は約3割という結果です。
貯金ゼロが2割弱、貯金3000万円以上が2割弱、2000万円以上の世帯も含めると3割弱ですから、お金を持っている人と持たない人の差が大きいことがわかりますね。
70代、貯金2000万円あれば勝ち組か
では、この3割の方、2000万円を保有している人は勝ち組といえるのでしょうか。
2000万円で十分であれば、勝ち組と言えるかもしれません。