貯蓄に興味がない

浪費家さんの特徴として、貯蓄をしたいと思っていても、具体的な行動を起こせない人が多いように思います。それは現状把握ができていないことが一因です。現在いくら貯金があって、毎月どのくらい貯金ができるのかを把握するところから始めましょう。知らないと興味も薄れます。家計管理をパートナー任せにしている人は要注意です。

<解決のためのヒント>4.貯蓄目標を設定して共有する

まずは、通帳を見て、現在の貯蓄残高がいくらあるのかをパートナーと共有しましょう。そして、「○年後に貯蓄を○○万円にする」といった具体的な目標を決めましょう。金額の決め方は、実現可能な範囲で設定する必要があるので、毎月の貯金額から数年後にいくらになるか算出しましょう。

その際、普段家計簿を付けている人なら貯金がどのくらいできるかがわかると思うので、その金額よりもちょっとだけ多い金額を設定します。 

家計簿を付けていない人はこの機会に家計簿付けを始めてみましょう。スマートフォンで簡単に家計簿が付けられる無料アプリがたくさんあります。家族の間で家計収支を共有できるアプリもあるので、支出したらお互いに記録していけば、家計状況が共有でき、問題意識のずれをなくすことができます。

なかなかそこまで出来ないという人は、せめて、通帳を頻繁に見る、無頓着なパートナーには通帳を頻繁に見せる癖をつけましょう。家計への関心を持ってもらうことが第一歩です。

買い物依存症かも・・・

ここまでの方法でまったく改善が見られない場合、買い物依存症になっている可能性もあります。依存症とは、やめたくてもやめられない状態に陥ることですが、その種類は大きく分けて2種類あります。「物質への依存」と「プロセスへの依存」です(※)

買い物依存症はプロセスへの依存になります。依存症はコントロール障害(自分の意思でやめられない病気)なので、根性論を説いたり、叱責しても効果がないどころか、むしろ悪化させる可能性もあります。

<解決のためのヒント>5.専門家から適切なアドバイスを受ける

買い物依存症では、と思ったら、家族だけで抱え込まずに、専門医療機関や精神保健福祉センターなどに相談し、専門家から適切なアドバイスを受けましょう。依存症になる原因はストレスだったり、幼少期の体験だったり、人それぞれの要因がありますが、それに加えて、キャッシュレス決済やネットで簡単に買い物できる環境も買い物依存症に陥りやすい状況を作ります。

また、買い物依存者からうつ病を併発することもあるので、早い段階で専門家へ相談に行くことを検討しましょう。

“浪費家”と言ってもさまざまですが、大抵は“自制が働く、浪費しがちな人”なのだと思います。その場合は、ちょっとした工夫で浪費を防ぐことができます。ぜひ、これらの方法を試してみてくださいね。

参考資料

石倉 博子