これまで、出勤が必要なパートの問題の一つが、休んだ分の収入が減ることでした。シフト制のパートなら融通も利いてありがたいのですが、子どもは熱を出すと3~5日間休むことも少なくありませんし、兄弟がいれば風邪がうつり休みも長くなります。在宅ワークを組み合わせれば、休んだときの減収への不安も減るでしょう。
また、足りない部分は児童扶養手当を利用するのも、子どもが小さくひとり親という環境下では大切な手段です。世間には様々な意見がありますが、子どものために「無理をしない」選択をする勇気も必要なときがあるのではないでしょうか。
ネックは母親の年齢と協調性
この働き方ではネックが2点あります。まずは母親の年齢。転職には35歳限界説があり、近年はそこまで気にしなくてもいいと言われるものの、年齢が関係する傾向はあるものです。子どもが低学年になって働きに出やすくなるまでに、35歳を超える人もいるでしょう。
ただし、筆者の周囲でも40代で正社員になったというケースもあり、こればかりはそれまでの経験や職種、地域性、会社側のニーズもあるので、絶対ダメとは言い切れません。
また、個人事業主のみの経験だと、いざ就活をしたときに協調性を問われる可能性もあります。自分の年齢や、子どもが高学年になったら長時間働くことまでを考えて、職種や雇用形態を検討・選択することが大切でしょう。
もちろん職業に向き不向きはあります。ただ、正社員か、出勤ありのパートの掛け持ちかだけではなく、今では在宅ワークとパートの組み合わせや在宅ワークの掛け持ちも可能です。
時代や環境で、働き方が変わることが分かった今回のコロナ禍。子育てと仕事の両立に悩んでいるのなら、自分でもできるかどうか試行錯誤してみるのもいいでしょう。
西谷 都