ガソリン車から電気自動車へ、各国の動き
英国では、2030年までにエンジン車の新車販売禁止、2035年にはHVも禁止する方針を打ち出しました。またEUは、運輸部門からのCO2排出量が全体の25%を占めるため、大胆な対策が欠かせないと判断。2030年までにEVや燃料電池車(FCV、水素で発電して走行)を少なくとも3000万台普及させる目標を掲げています。
さらに、CO2排出削減が遅れていた米ゼネラル・モーターズ(GM)が商用車を含む全車種で脱炭素の取り組みを加速し、2025年までに30車種のEVを投入すると発表。2035年までにHVを含むエンジン車を全廃する方針を公表しました。
トヨタ自動車も2020年代にEV10車種を投入、日産自動車は2023年度までに8車種以上のEVを投入する計画を立てています。
今後の市場はどうなるでしょうか。2020年に世界で販売されたEVは184万台で全体の2.8%、それが2030年には1571万台で全体の16.2%に伸びると予測されています。
EV専業の米国テスラは、1月末、2022年までの年間販売台数が2020年比で2倍の100万台超になるとの見通しを示し、EVの市場争奪戦が本格化しています。IT大手の米国アップル社もEV開発に参入すると報道されるなど、シェア拡大競争が過熱しそうです。
EV導入で懸念される問題点や課題
このように、ガソリン車からEVへのシフトが加速していますが、発電手段によってはCO2削減にはならない可能性もあります。