さいごに

「老後2,000万円問題」がクローズアップするきっかけになった金融庁のレポート。ここでは、夫婦で必要な生活費は月に約26万円強(26万3718円)、年間316万円(316万4616円)と示されています。

仮に「60歳で定年退職・年金受給開始を75歳まで繰り下げる」とした場合、316万円×15年分(4740万円)の生活費を自力で捻出していく必要があるわけです。

さらにいうと、この試算の中には、介護費用や住まいの修繕費、賃貸生活だった場合の家賃などは含まれていません。

勤務先からの退職金がある程度期待できる場合でも、それですべてカバーするのは難しいかもしれませんね。

「繰り下げ受給」で年金を増額させるためには、定年退職後もできるだけ長く細く働くことも視野にいれつつ、「50代でどこまで貯蓄を増やせるか」に注目すべきかもしれませんね。

「お金の貯め方・増やし方の軌道修正をしたい」なんて思った方は、資産運用のプロのアドバイスを受けてみてもよいでしょう。あなたとご家族の働き方・生き方にフィットした、オーダーメイドのお金の育て方を見つけるヒントになるかもしれません。

【ご参考】貯蓄額とは

ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。 なお,貯蓄は世帯全体の貯蓄であり,また,個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含める。
(総務省の家計調査報告(貯蓄・負債編)の用語の解説より)

参考資料