「子育て」のラストスパート時期。大学などにかかる費用は?

こうみると、50代と比較すると少ないとはいえ、60代で未成年の子を育てている世帯はいるわけです。こうした家庭は、すでに子育てを終えている世帯と比べ、この先どのくらい金銭的な負担の差があるのでしょうか。

仮に世帯主が45歳の時に子どもを授かったとすると、60代で子が高校から大学に進学することになります。

60歳で定年退職を迎えた場合、年金支給開始年齢である65歳までの間に教育費のピークを迎えることに。つまり、自身の老後生活と教育費を自力でまかなう必要があります。

では、子どもが高校を卒業したのちに進学した場合、教育費はどのくらい必要となるのでしょうか。

日本政策金融公庫が公表している「令和2年(2020年)度教育費負担の実態調査結果」によると、高校卒業後の入学先別にみた卒業までに必要な入在学費用(入学費用含む・年間平均額の累計)は以下のとおりです。

  • 高専・専修・各種学校:311万6000円
  • 私立短大:377万円
  • 国公立大学:537万円
  • 私立大学文系:703万5000円
  • 私立大学理系:863万円

さらに自宅外通学をした場合はさらに住まいにかかる費用(アパートの敷金や家財道具の購入費など)で平均39万1000円、保護者からの仕送りが年間平均102万円ほどかかる、という結果が出ています。

4年間自宅外通学をすることになった場合、私立大学文系でも、子ども1人当たり1000万円以上のお金がかかることになります。