「ねんきん」は私たちの老後の生活の柱となるたいせつなものです。
就職したら「厚生年金」、無職や専業主婦(主夫)、自営業の人は「国民年金」に加入することになります。
さて、その年金の加入状況は、老後の年金受給額を左右するものです。
「ねんきんネットで自分の受給額を確認してみたら、想定外に少なくて焦っている・・・」といった経験をお持ちの人もいるでしょう。
その原因の1つとして挙げられるのが「加入期間が短いこと」です。
将来受け取れる年金額は、年金加入期間が短い場合、どのくらい変わるのでしょうか。今回は、国民年金・厚生年金、それぞれの受給額について深掘りしていきます。
「国民年金・厚生年金」の平均受給額ってどのくらい?
ここからは、厚生労働省年金局「令和元年(2019年)度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、国民年金・厚生年金の受給額についてながめていきます。
まずは、国民年金の平均受給額から・・・
国民年金は40年間保険料を支払うと満額受給者となり、年約78万円(月額約6万5,000円)を受給できます。その国民年金の受給者全体の平均月額は以下の通りです)(2020年末現在)。
【国民年金】全体の平均受給額(年齢別)
60~64歳
- 平均年金月額…4万2,023円
- 受給権者数…23万214人
65~69歳
- 平均年金月額…5万7,108円
- 受給権者数…733万6,368人
70~74歳
- 平均年金月額…5万6,697円
- 受給権者数…837万559人
75~79歳
- 平均年金月額…5万5,922円
- 受給権者数…676万8,205人
65 歳未満のデータは、前倒しで受給をスタートする「繰上げ支給」をした人の金額です。繰り上げ受給の場合、受給率が下がり金額的にも少なくはなりますが、全世代でおおよそ5万6,000円前後となっていますね。
次では、年齢別にみた厚生年金の平均受給額をみていきます。
【厚生年金】全体の平均受給額(年齢別)
60~64歳
平均年金月額…7万6,681円
受給権者数…140万409人
65~69歳
平均年金月額…14万2,972円
受給権者数…374万98人
70~74歳
平均年金月額…14万6,421円
受給権者数…389万2,271人
75~79歳
平均年金月額…15万1,963円
受給権者数…303万1,605人
国民年金と同様、65歳未満は受給割合や金額が低くなっています。65歳以降のデータをみると、14万~15万円ほどとなっています。
では、「加入期間が短いケース」では、受給額はどのように変わるのでしょうか。