「新年度から会社の作業服が変わるんだって。上着とズボン、どっちも2着ずつもらえるらしいよ」
事の発端は、夫からそう聞かされたことでした。私は「そうなんだ。今度はどんなデザインだろうね?」とのんきに返事をしました。この作業服が原因で、のちに夫とプチ揉めすることも知らずに…。
今回は、夫の作業服の丈詰めをするに当たって夫婦で少し揉めてしまったエピソードと、そこから改めて学んだことをご紹介します。
作業服がリニューアルされる、というだけの話だったのに…
夫は営業職と技術職を兼務するSEです。普段は主にスーツスタイルですが、取引先の工場などで作業するときは会社指定の作業服を着用します。
その作業服のデザインが、今期いっぱいで新しいものへ変わると通知があったようです。5年ほど前にもモデルチェンジしたのですが、前述したとおり毎日着ているわけではないため、破れや汚れもあまり目につかず、きれいな状態。
ちょっともったいないなと思いつつ、新しい作業服を入れられるようクローゼットの中を整理して準備しておきました。
まさかの「裾上げ」作業発生!
そして先日、新しい作業服が支給され、夫が自宅に持ち帰ってきました。そのとき、夫がこう言ったのです。
「ズボンの裾が長いから、裾直ししてくれない?」
内心、「え…」と思いました。裾直しの可能性があることなど考えてもいなかったのです。確かに裾は少し長い状態。裾直しの必要があると頭では分かるものの、すんなり「YES」とは答えられなかった私。
我が家にはミシンがありません。手縫いすると時間がかかりますし、それなりのスキルも必要です。見映えにも手縫いとミシンでは差が出ますよね。また、ちょうどそのころ、私は締め切り間近の仕事を複数抱えており、時間が惜しい…。
時間がないならお金で解決しよう。そう思った私は、リフォームショップに依頼してはどうか?と提案をしました。
「ショップへの依頼」に抵抗感? 夫がとった行動は…
「きれいに仕上がるから、リフォームショップに持っていったらどう? 費用は負担するから、お店を探してみてよ」
こちらの言い分には理解を示してくれたものの、今度は夫が「YES」と言うのを渋っている様子。話を聞くと、どうやら“お金をかけてまで裾直しをするのがもったいない”と感じているようでした。
夫がネットを検索して見つけたA店の料金は、ズボン1本の裾上げにかかる金額は約3,000円。2本で6,000円ほどかかり、少々割高に感じる気持ちも分からなくはありません。A店よりも安い店も調べてみましたが、仕事帰りに行けるA店がアクセスしやすく依頼するならココ!と決めたようです。しかし、やはり金額が気になる様子…。
服のリフォームに限らず、世の中のどんなサービスにも共通することですが、お店のサービスを利用すればお金がかかります。プロとしてサービスを提供しているということは、報酬に見合った作業量やスキルが保証されるということ。それは自身も技術職である夫が一番良く分かっているはずです。
「プロに頼むんだから、お金がかかるのは仕方ないよ」と念押ししても、なかなか煮え切らない態度。最後には「自分でやってみるからいいや」と、縫い方を図解したウェブサイトや動画を見つつ、自分でやろうとしはじめました。
その姿がまるで私に対する当てつけのように見え、少しムッとしながら放置していたのですが…。
夫の手つきを見てハラハラ
チャレンジ精神は存分に褒めたたえたいのですが、夫の手つきがあまりに不馴れで、見ているこちらがハラハラしてしまうほど。針を進めるたびに「玉結びってこうでいいの?」「返し縫いってどうやるの?」と基本的なことを聞かれ続け、我慢がならず助太刀したくなってしまい、結局裁縫を引き受けることに。
もちろん、プロのようにはいかないこと、ミシンのような均一な縫い目や仕上がりを諦めてもらうことは了承済みです。
しばらくして、私が裁縫をしている姿をそばで見ていて申し訳なく思ったのか、夫は「お金がかかるってことは、やっぱり時間も手間もかかるんだよね」「今度はお店に持っていくね」と呟いていました。
「それなら最初から持っていってよ〜!」と心の中でグチを言いつつ、なんとか2本分の裾上げを完成。
夫に裁縫を覚えてもらうせっかくのチャンスを自ら逃したことは少し後悔していますが、こんなことで夫婦関係をこじらせたくないので、プチ揉め程度で終わらせて良かったのでしょう。抱えている仕事もなんとかこなし、リフォームショップに出していたらかかったはずの金額の5分の1程度を報酬としてスイーツをおごってもらう約束をしたので、私としても納得しています。
まとめ
今回は私が折れるような形になりましたが、本当に時間が切迫していたら夫の言い分など無視して、勝手にリフォームショップに依頼していたかもしれません。プチ揉めどころか大揉めになっていたかも…。
節約しようとする姿勢は素晴らしいですが、頼まれる側の事情も汲んでほしい! とはいえ、些細な要望に対してもすぐ「NO」と言ったり頭ごなしに否定するのではなく、歩み寄ることも時には大切だ、と改めて思った出来事でした。
次の機会があれば、夫にはぜひ裁縫に再チャレンジしてもらいたいですね。その際は、歩み寄りつつも、しっかりとレクチャーしたいと考えています。
岩田 結
