コロナ禍で支出が増えたお金

全体の2割以上が「増えた」と回答したのが「食費」と「光熱・水道費」。昨年の春以降、全国で学校の一斉休校や緊急事態宣言による外出自粛で在宅時間が増えたことが最大の要因だといえるでしょう。

この年末年始も外出自粛で帰省や旅行ができなかった人は多かったと思われますが、その代わりに高級なクリスマスケーキやおせち料理が人気になってたことは記憶に新しいのではないでしょうか。また、在宅時間が長くなれば、光熱費や水道費も増えてしまうのは、残念ながら仕方ないといえるでしょう。

コロナ禍で支出が減ったお金

反対に、全体の2割以上が「減った」と回答したのが、「衣服・美容費」と「娯楽費」です。外出しなくなったため、洋服や化粧品などおしゃれに使うお金は必要なくなり、外食や遊びにも行けなくなったことがうかがえます。

たとえば筆者は、コロナ前までは毎日ピアスを付けていましたが、マスク生活をするようになってからは、ピアスに引っかかったり、なくしたりするのが嫌で、ピアスを一切しなくなりました。また、在宅時間が長いので、お手入れに手間がかかる洋服よりも、洗濯機で気軽に洗える洋服の方を選ぶようになっています。

出所:日本FP協会「くらしとお金に関する意識調査2020」

支出を抑えるための工夫は?

また、コロナ禍において支出面でやっている工夫を聞いたところ、トップ3は以下の通りでした。

第1位「外食を控える」(44.4%)

コロナ以前と比べると、多くの家庭で外食する機会そのものが減ったのではないかと思われます。コロナ禍でお出かけそのものを控えていることが、結果的に外食を控えることにつながっているといえるでしょう。

一方、外食が控えられているコロナ禍で、からあげ専門店が堅調に売り上げを伸ばしているというニュースもありました。子どもにも大人にも大人気メニューであるから揚げをテイクアウトすることで、家族の満足度を下げることなく、支出を抑える工夫をしていることがうかがえます。