旅行は誰と行くかも大事なポイント
夫婦や子供などの家族同士で行く旅行はもちろんですが、気の置けない友達同士の旅行も楽しいものです。
男性の場合は、現役中にゴルフなどで仕事の仲間と出かけることは、そう珍しいことではないかもしれません。一方、女性は子育てに忙しかったり、それが落ち着いた頃に親の介護が始まったりと、結婚してからはそれぞれの家庭の事情もあり、友達とは疎遠になりがちです。
そう考えると、女性が友達と行く旅行は本当の意味での「セカンドライフの楽しみ」といえるのかもしれません。家族旅行中の観光地で遭遇する女性シニアのグループはアクティブで、どこかしら吹っ切れたパワーを感じさせられるのは、そんな背景があってのことかもしれません。
夫婦の気持ちに微妙なずれ
同調査のランキングを見ると、総じて男性より女性の方が、セカンドライフを楽しんでいる様子が窺える結果でした。その中で、男性の方が女性より「現在の楽しみ」として回答した人が多いのは、第9位の「パートナー(妻・夫・恋人)」と第10位の「スポーツ」です。
第9位の「パートナー(妻・夫・恋人)」を男女別に見ると、男性21.4%、女性16.2%で、男性の方が5.2ポイント高くなっています。それに対し、ランキング第7位の「子供・孫」では、男性19.6%、女性27.0%で、女性の方が7.4ポイント高いという結果に。
男性の場合、セカンドライフに妻と過ごす時間を楽しみと考えているにもかかわらず、女性の場合は子供や孫と過ごすことが楽しいと思っている様子。この結果からは微妙な気持ちのずれを感じさせられますが、子供や孫を介することで、夫婦のバランスを保つことができるのかもしれません。
おわりに
長年一緒にいる夫婦であっても、セカンドライフの過ごし方には違いがあるようです。夫婦で旅行やグルメを楽しむことも大切ですが、それぞれが趣味をもって、お互い別々の時間を過ごすことが、セカンドライフを送るシニアの夫婦には、居心地のいい距離感なのかもしれませんね。
参考資料
「シニアの生活意識調査(2020年)」(ソニー生命保険株式会社)
中野 令子