定年退職した場合の平均はいくらか 

次に定年退職に限定した場合その退職金の平均はいくらになるのでしょうか。先ほどの総務省「地方公務員給与の実態」をもう一度みてみましょう。25年以上勤続後定年退職をした退職者に限定したときの平均退職手当額はこちらです。

都道府県の一人当たりの平均退職手当額
一般職員のうち一般行政職員:22,137千円
教育公務員の場合:22,711千円

政令指定都市の一人当たりの平均退職手当額
一般職員のうち一般行政職員:22,462千円
教育公務員の場合:22,737千円

定年退職ともなると、地方公務員はどの職種であってもその平均支給額は2,000万円を超え、かなりの額を退職金として貰えるということが分かってきました。

経団連加盟企業、いわゆる大企業を調査対象にした日本経済団体連合会「2018年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」によると、「管理・事務・技術労働者(総合職)」の退職金は大学卒で「22,558千円」(大学卒業後直ちに入社し、その後標準的に昇進・昇格した60 歳の退職者の場合)となっているため、地方公務員の退職金はおおよそ大企業と同程度と考えてよいでしょう。

一方で日本の全企業の97%ともいわれている中小企業の退職金は、大学卒の場合「12,034千円」(卒業後すぐに入社し普通の能力と成績で勤務した場合の退職金水準:東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(平成30年版)」という結果が出ており、中小企業に比べるとやはり地方公務員の退職金は倍近い数字と、かなり多くの額を貰っているということが読み取れます。