老後資金を貯めるにはどうすればよいか

はたらく世代が年収を上げたいのは、今の生活を良くしたいという理由だけではありません。いずれやってくる老後の生活資金を準備しなくてはいけないと考えているからでしょう。

上位20%に入る年収600万円世帯でさえも、住宅購入などによるライフイベントにより、預金には限界があることが分かりました。

老後資金を貯めるためには何をすればよいのでしょうか。

国の非課税制度であるイデコ、つみたてニーサなども一つの方法ですが、まず専門家に相談することをおすすめします。

記憶に新しい「老後2000万円問題」を世に出した、金融審議会 市場ワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」に、老後資金作りのヒントが記載されています。

レポートには「米国では75歳以上の高齢世帯の金融資産はここ20年ほどで3倍ほどに伸びている」との記載があります。20年で3倍に増えたとは驚きの数値です。

その背景として、「市況が好調だったことに加え、401(k)プラン等の制度的な後押しもあり、現役期から資産形成を実行し且つ継続する・・・」とあります。

つまり、働いている時から長期運用を続けてきた結果、資産が劇的に増加したと書いてあるのです。

さらに「米国証券会社などの金融サービス提供者から独立して顧客に総合的にアドバイスをするものが多数いるが、日本においてこれに類似する者は存在するものの、まだまだ認知度は低く、数は少ない」と書かれてあります。

要するに、米国と日本の違いは、金融サービスを総合的にアドバイスする者の存在がいるかいないか、そして運用について的確なアドバイスがあったかどうかの違いと言えます。

投資初心者の人はもちろん、長年運用を行ってきた人でも、金融のプロのアドバイスは貴重ですし、大変参考になるものです。

運用に関しては自分ひとりで考えず、ぜひ専門家を頼って老後資金について相談していだければと思います。