2.住宅ローンの見直し

 住宅ローン返済中の方は、借り換えを検討しましょう。借り換えとは、より金利の低い住宅ローンを組んで、現在の住宅ローンを一括で返済することです。こうすることで、金利を安くできます。

 借り換えでメリットが出る条件は「ローンの残り返済期間が10年以上」「ローン残高が1000万円以上」「現在の金利と借り換え後の金利差が0.3%以上」の3つが揃ったときです。諸費用(登記費用や保険料など、住宅購入代金以外の費用)が安い金融機関が増えているため、金利差0.3%程度でも積極的に検討しましょう。

3.水道光熱費の見直し

 注目すべきは「電気代」です。電気代の基本料金は「契約アンペア数」で決まります。契約アンペア数が大きいほど、一度にたくさんの電気が使えますが、その分、基本料金も高くなるという仕組みです。そのため、契約アンペア数を下げることで、基本料金を下げることができます。ただし、無理に下げすぎると、ちょっとしたことでブレーカーが落ちるので、家電製品の利用状況との兼ね合いを考えたうえで下げるようにしてください。

 また、今や電気はさまざまな会社から選んで購入できます。ガスやスマホなどとセットで契約すると割引になる「セット割引」や「ポイント付与」などのサービスも展開されています。ライフスタイルによってお得度が違ってくるので、「でんき家計簿」や「エネチェンジ」などの電気料金比較サイトを利用して確認しましょう。

4.スマホ代の見直し

 ここ数十年の家計の中で、最も上昇率の高い費目は「通信費」、とくにスマホ・電話代でしょう。大手三大キャリアを利用すると、それだけで1人毎月1万円、家族も含めると数万円かかってしまうことも珍しくありません。

 格安SIMを利用すると、大手キャリアと同等の通話・データ通信を月2000円程度で利用できます。これだけで月に数千円、1年で数万円の節約になります。かつてはスマホの乗り換え時に必要だった9500円の違約金も1000円になっていますので、乗り換えもしやすくなっています。ただし、料金プランが旧プランのままだと、9500円の違約金がかかる場合がありますので、新プランに変更してから「他社への乗り換え」や「解約」を行うようにしましょう。

 この記事ではポイントを絞ってご紹介しましたが、今回ご紹介したテクニックをぜひ、あなたのご家庭でも活用してみてください。

■ 頼藤太希(よりふじ・たいき)
株式会社Money&You代表取締役/マネーコンサルタント
日本証券アナリスト協会検定会員、ファイナンシャルプランナー(AFP)、日本アクチュアリー会研究会員、中央大学客員講師。外資系生命保険会社に勤めた後に、2015年に(株)Money&Youを創業。女性向けWebメディア『FP Cafe』や月300万PV、250万UUの『Mocha(モカ)』を運営すると同時に、マネーコンサルタントとして、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『1日5分で、お金持ち』(クロスメディア・パブリッシング)など著書多数。

 

頼藤氏の著書:
1日5分で、お金持ち―――誰でもできる、お金の超基本大全

頼藤 太希