家計を見直し、節約するときにまずやるべきは「固定費」の削減です。固定費とは、収入の増減に関係なく、毎月あるいは毎年、一定額かかる費用のこと。家計でいえば、月々の家賃、住宅や車のローン、習い事、水道光熱費、スマホやインターネットの使用料金(通信費)、生命保険料、新聞購読料、NHKの受信料、クレジットカードの年会費などがあります。

 固定費は、まとまった金額を減らせる可能性が高い費用です。そのうえ、一度見直してしまえば、その後は節約効果が持続しますし、我慢も不要です。がんばって日々の食費を100円減らすよりもはるかに効果的です。

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すぐできる!「固定費」を見直す具体的な方法とは

 それでは具体的に、固定費を見直してみましょう。大きく減らすために、私は「住宅関連」「スマホ」を重点的に検討することをおすすめしています。ここでは4つのポイントを解説します。

1.賃貸住宅の家賃の見直し

 家計の理想の住居費の割合は、「手取り金額の20〜25%」です。首都圏は家賃の相場が高いので、30%程度までは許容できますが、それ以上になると確実に生活を圧迫します。もう少し安い部屋への引っ越しを検討しましょう。

 新居の敷金や礼金、引っ越し費用などはかかりますが、たとえば30万円かかっても、毎月の家賃が1万円削減できれば2年半ほどで回収でき、年12万円多く貯められるようになります。最近では都心を中心に「3畳ワンルーム」やシェアハウスなども増えています。家賃を抑える手段は、昔と比べて多いといえます。