鳥貴族、株価は年初来高値を更新中

天候不順の9月が終わり10月にぐっと気温が下がりはじめました。紅葉の知らせも届き始めています。

秋といえば体育、行楽、読書、文化などいろいろな枕詞がありますが、少し肌寒くなる季節には、親しい人と一杯いきたいという気持ちになります。

少し前には家呑みがはやったり、アルコール缶飲料の立ち呑みという方を多く目にしましたが、できれば交通の便の良い駅の近くで軽く行きたいもの。

実は株式市場で最近、居酒屋関連の外食株が好調です。甘太郎、北海道、ステーキ宮、牛角、かっぱ寿司などを運営するのコロワイド(7616)の株価は年初来高値圏にあり下値を切り上げています。

このような中、ここにきて年初来高値を更新している企業のひとつが鳥貴族(3193)です。関ジャニ∞の大倉忠義さんのお父さんが社長を務めるあの会社ですね。まず株価の推移を見てみましょう。

鳥貴族(3193)の過去2年の株価推移

株価は8月までじり安でしたが、9月に急反発し、年初来高値を更新しています。8月には食品添加物アルコール製剤を焼酎と間違い顧客に提供する問題が発生し株価は下落しました。しかし、直営店の既存店売上が8月、9月もいずれも対前年同月を上回ったことが評価され株価は上昇しました。

鳥貴族は成長真っ盛り

さらに2016年9月9日発表の2016年7月期決算が好調で成長力を印象付けました。売上高は対前年度比+31%増、営業利益が同+43%増と高い成長を実現、会社計画を上回り株式市場もこれを好感しています。さらに2017年7月期の会社計画が売上高同+25%増、営業利益が同+23%増となったことで業績拡大期待が高まったとみられます。

鳥貴族と言えば、国産国消にこだわりつつ税前で一品280円にこだわっており、客単価は約2,000円と言われ、気軽に入れるお店です。

2016年7月時点で492店ありましたが、2017年7月までに592店まで増やす計画で、まさに伸び盛りといえます。株式市場はこうした「旬」の成長銘柄が”大好物”ですので人気が高まるのもうなづけます。

串カツ田中の成長期待も高い

さて、株式市場でもうひとつ活きのよい銘柄は串カツ田中(3547)です。現在、串カツ田中は事業規模で鳥貴族の約5分の1ほどですが、現在の約120店体制を1,000店にするべくアクセルをふかしています。大阪名物の串カツを全国で気軽に楽しめるコンセプトが評価されています。株価も連日のように年初来高値を更新しています。

参考:大阪人は知らない「串カツ田中」が東証マザーズ上場

消費不況、外食不況といわれますが、消費者のニーズをしっかりとらえる高成長企業の出現は株式市場には朗報です。

この2社が顧客を直接奪いあっているとは今のところ考えられません。2社ともに、注目株と考えてよいでしょう。

LIMO編集部