日経平均は、バブル崩壊以降の高値を連日で更新

2021年1月15日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より179円08銭安の28,519円18銭となりました。6日ぶりの反落ですが、下げ幅は大きくありませんでした。

前日まで5日続伸し、14日には一時28,979円と、29,000円まであとわずかに迫りました。終値ベースでも、バブル崩壊以降の高値を連日で更新しています。ただし週末には、米国の追加経済対策が発表されたことによる材料出尽くし感や利益確定売りが出て伸びませんでした。

今週の動きはどうなるでしょうか。足元では米株の動向につられる展開が続いています。少し心配なのが、ダウ工業株30種平均が3日続落していることです。

バイデン次期大統領は14日、1兆9,000億ドル規模の追加経済対策案を発表しましたが、市場では2兆ドル規模になるとの期待もあったことから、大きく買われる展開にはなりませんでした。週初、日本株も上値の重い展開になるかもしれません。

20日にはバイデン次期大統領の就任式が開かれます。6日にはトランプ大統領の支持者が米連邦議会議事堂に乱入したことから、一時、米国の政治リスクが高まるのではないかと緊張感が走りました。

しかし、市場では意外と冷静で、ほとんど材料視されませんでした。投資家の関心はむしろ、「バイデノミクス」と呼ばれる追加経済対策や米連邦準備理事会(FRB)の金利政策にあるようです。

ただし、20日の就任式に暴動などが起きると相場にも影響が出るので注意が必要です。20日までは様子見ムードになるかもしれません。

日本株への投資で難しいのは、国内では連日、新型コロナウイルスの感染者数が過去最大のペースで増加している状況にもかかわらず、業績予想を上方修正する企業も多いことです。一方で、コロナ禍により、東京五輪中止の可能性を示唆する報道なども出ています。