「孤独死」と聞くと、「高齢者の問題だ」と捉える人も少なくないでしょう。

しかし、孤独死者の約4割は現役世代(20代~50代)が占めており、決して若い世代に関係のない問題とはいえないのです。

そこで今回は、一般社団法人日本少額短期保険協会の、孤独死対策委員会が発表した資料(2015年4月~2020年3月までのデータ)をもとに、「孤独死」の実態をみていきたいと思います。

高齢な親を持つ人、現役世代、高齢者、すべての人に起こりうる問題です。

「単独・夫婦のみの世帯」が増えている

孤独死と「世帯の形態」には密接な関係があると思われます。さいしょに、「単独世帯」「夫婦のみ世帯」が占める割合の推移をみていきましょう。

<全世帯に占める割合>

  • 2015年…単独:34.5%、夫婦のみ:20.2%
  • 2020年…単独:35.7%、夫婦のみ:20.5%
  • 2030年…単独:37.9%、夫婦のみ:20.8%(推移予想)
  • 2040年…単独:39.3%、夫婦のみ:21.1%(推移予想)

2015年から2020年までの世帯推移をみると、わずかではありますが、単独・夫婦のみの世帯が増加傾向にあることが分かりました。

今後、さらに単独・夫婦のみの世帯が増える予想で、2040年に関しては、全世帯の60%に及ぶとされています。