「第1発見者」や「発見原因」
<孤独死者の第1発見者割合>
- 職業上の関係者…51.3%
- 不動産管理会社のオーナーなど…27.1%
- 親族…21.0%
- 友人…13.7%
第1発見者は、職業上の関係者が半数を超える結果となりました。出勤してこない、無断欠勤が続いている、などの異変を察知し、家を訪ねる人が多いからだと予想されます。
また、アパートやマンションの管理人などが、家賃の滞納や異臭、ポストに郵便物が溜まっていることなどで、気付くことも多いようです。
親族や友人などの近親者による発見も、合計すると約35%にも及び、日頃から付き合いのある人が第1発見者となることが多いといえるでしょう。
発見原因は「音信不通」や「訪問」が最も多い
<孤独死者の発見原因>
- 1位…音信不通・訪問:1,412人(51.3%)
- 2位…異臭・居室の異常:692人(25.1%)
- 3位…家賃滞納:361人(13.1%)
発見原因は、音信不通や訪問が約5割となっています。
早期発見(3日以内)された人に関しては、87.1%(約9割)もの人が、音信不通・訪問による関係者の異変察知でした。
普段から、連絡を取り合っている人がいれば、早期発見できる可能性が高いといえるでしょう。
今後の課題・対策
孤独死発生から発見までの平均日数が、17日と非常に長いことがわかります。
音信不通や訪問などで異変を感じる人が多いため、関係者は、日頃から頻繁に連絡をとることや、様子を見に行くことが大切です。
独居の人や夫婦のみで生活している人は、いざというときのために、普段から近所付き合いなどを重んじて、周囲の人と関係を築いておくと良いでしょう。
本人や家族の力だけでは、対策が不十分となる場合もあります。見守りサービスの導入や、地域で支える仕組みの強化などが必要でしょう。
厚生労働省が「孤立死防止対策取組事例の概要」をまとめているので、参考にしてみてください。
参考資料
- 一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会「孤独死サミット2020」「第5回孤独死現状レポート」YouTubeのみで公開(20210202時点)
- 厚生労働省「孤立死防止対策取組事例の概要」
鈴木 咲季