シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「松屋」他を運営する松屋フーズHD(9887)の2020年12月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2021年1月4日に更新された松屋フーズHDの速報ベースの2020年12月既存店売上高は、対前年同月比90.9%。内訳は客数82.4%、客単価110.4%であり、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできずにマイナス成長となりました。

また全店売上高も91.4%で、既存店・全店ともにマイナス成長となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

既存店売上高について、前期は新型コロナウイルス問題が本格化した3月(対前年同月比94.8%)を除き全ての月でプラス成長を維持しました。一方で今期は12月まで全ての月でマイナス成長が継続。10月に対前年同月比97.1%まで回復したものの、11月(同91.1%)と12月(同90.9%)は90%台前半まで後退しました。

全店売上高も既存店同様の推移を見せています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2019年7月から上昇が続き、2020年1月には5,130円の高値に到達しました。しかし2月後半からの世界的な株価下落を背景に、3月13日には3,025円の安値を付けています。その後は反発し一時4,000円台を回復したものの、以降はジリ安が続いており、現在は3,200~3,300円前後で取引されています。

新型コロナウイルス問題の影響から、今期は既存店・全店ともにマイナス成長が続いており、まだプラスになった月はありません。今期残り3カ月でプラス成長への回復ができるのか、注目されます。

松屋フーズホールディングスの過去1年の株価推移

参考資料

LIMO編集部