夫の転勤が嫌で離婚したい!認められる?以前と異なる判決

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ここ数年、転勤や単身赴任を廃止する企業が増加しています。コロナ禍以前ではAIG損保が転勤制度を改め、社員に対して、会社都合による転勤を原則廃止しました。またコロナ禍ではカルビーが単身赴任の廃止を発表。日本の働き方は大きく変わってきています。今回の記事では転勤を発端とした夫婦トラブルについていただいた質問に回答させていただきます。

質問①:夫の転勤を理由に離婚できる?

夫は転勤族なのですが、私は転勤について行きたくありませんし、単身赴任も私の負担が増えるだけで大変です。これが理由での離婚は認められるものなのでしょうか?

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回答①:別居を理由に離婚できる可能性も。ただし要件の確認が必要

転勤だけを理由とするのでは、離婚を直ちに実現するのは難しいです。ただし、転勤はその性質が別居を意味すると思いますので、別居をしたことにより婚姻関係、すなわち役割分担などをして家庭を維持している状態が解消されたと考えられるのであれば、離婚することはできるでしょう。ここで注意が必要なのは、別居には複数の要素があることです。主観的要件といって当事者が別居状態であることを合意していること、客観的要件といって客観的に別で寝たり起きたりの基本動作をしていること、この2つから成り立っています。単なる単身赴任ですと、主観的要件がないと判断される可能性があります。

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執筆者
齋藤 健博

東京弁護士会所属。2010年に慶應義塾大学総合政策学部卒業、2013年に慶應義塾大学法学部法律学科卒業、2015年に慶應義塾大学大学院法務研究科卒業。ハラスメントや、浮気・不倫問題の解決に定評がある若手弁護士。自身のLINE IDを公開しており、初回相談はLINEで無料で行うことが可能。過去には弁護士ドットコムのランキングトップに名を連ねた経験もある。相談されることの多い、ハラスメントの線引きや残すべき証拠などをYouTUbeの動画でも解説している。YouTube動画:弁護士 齋藤健博チャンネル