「人生100年時代」、というと聞こえがよいですが、生きているうちに貯金が底をつくリスクも高まっています。老後の支えとなる年金や退職金の支給額は、今後減っていくと予想されています。

老後資金の不足で将来後悔しないためには、どんな点に注意すればよいのでしょうか。

年収500万円以下で「資産1000万円」を作った人たちに聞いてみた

株式会社アイネット証券が2020年9月に、「1,000万円以上の資産を貯めた年収300万~500万円の人」を対象として、「1,000万円以上の資産作りに関する調査」を実施しました。その結果をピックアップしてみていきます。

はじめに、1,000万円以上の資産を作った方法についてみていきましょう(複数回答)。

  • 「貯蓄」・・・81.3%
  • 「投資」・・・45.8%
  • 「副業」・・・17.1%

8割の人が貯蓄で堅実に資産を作っている様子です。投資を活用した人も半数ほど存在します。資産形成にかかった時間では、「15年以上」が21.0%でもっとも多くなっています。

つぎに、「1,000万円以上の資産を作るうえで大変だったこと」を紹介します。

  • かなりの期間を要する・・・31.7%
  • 収入と支出のバランス維持・・・29.3%
  • 投資のための資金の用意・・・14.9%
  • 欲しい物があっても我慢した・・・12.8%

資産作りの背景にさまざまな苦労があったことがうかがえます。まとまった資産を作るためには、長期間にわたって努力し続ける必要があるようです。「1,000万円以上の資産を作るうえで必要なこと」をたずねた設問では、43.9%の人が「目標を見据えた強い意識」を挙げています。

さいごに、「始めておけば良かったと思うこと」をチェックしておきましょう。上位には投資に関係する項目がランクインしています。

  • 投資商品の勉強・・・37.1%
  • 積極的に投資先を増やす・・・20.1%
  • 短期と長期を見据えた資産作り・・・18.7%

「(投資なら、)もっと短期間で貯められた可能性がある」という意見も見られました。

資産形成のポイントは「早めのスタート」

どんな方法で資産を作るにしろ、若いうちに始めたほうが有利です。高齢になってからでは必要な資産を作るための十分な時間を確保できないおそれがあります。

前段で紹介したアンケートには「失敗がこわくて積極的に投資ができなかった」という意見がありました。投資にはリスクがつきものですし、リスクを抑えるためには勉強が欠かせません。若ければ若いほど勉強する時間が取りやすくなり、さまざまな投資の体験ができます。

資産運用には「長期・分散・積立」という原則があります。積立が長期になるほど、投資先を分散するほどリスクが小さくなります。早く始めれば長期の運用が可能になり、大きな利益が見込めます。

投資ってどうやって始めればいい?

投資が資産作りに有効だと聞いても、リスクがあることに抵抗を感じる人も多いことでしょう。

そんな人におすすめなのが、少額投資です。少額投資のなかにはポイントや数千円程度でできる金融商品もあります。失敗しても損失を抑えやすいため、20~30代の投資初心者にピッタリです。

投資では通常リスクが小さいほどリターンも小さくなります。そのため、少額投資ではまとまった資産を作ることよりも、知識や体験を積むことや投資用の資金を作ることに重点を置きましょう。

「短期目標」と「長期目標」をはっきり分ける

アンケート結果にもあるように、短期と長期を見据えることも資産作りの重要なポイントです。まずは、自分や家族のライフプランを紙に書き出してみましょう。どんな備えが必要なのかをイメージしやすくなり、家族で意識を共有しやすくなります。

結婚や出産、育児やマイホーム購入などのライフイベントをひかえている20~30代では、遠くない将来にまとまったお金が必要になる可能性があります。このようなお金は貯蓄で確実に貯めておくほうが安心です。住宅ローンを組む予定があるなら、頭金を用意しておくと借入額を抑えやすくなります。

子どもが生まれたら、できるだけ早く学費の準備を始めることをおすすめします。早く始めるほど準備期間が長くなって、毎月の負担が軽くなります。40~50代は収入が安定しやすい年代ですが、住宅ローンと学費の出費が重なりやすい時期でもあります。我慢することも増えるかもしれませんが、家計をしっかりチェックして収支のバランスを維持しましょう。

また、60~70代以降の人には、資産を大きく減らすおそれのあるハイリスク・ハイリターンの投資は向いていません。とくに定年後は収入が激減する可能性があり、家計を見直して無駄な支出を減らすことも重要なポイントになってきます。

さいごに

最適な資産作りの方法は、年齢やライフステージごとに変わってきます。ご自身、ご家族のライフプランを立てた上で、今できることから取り組んでいかれることをオススメします。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

【参考】
高齢社会における資産形成・管理」金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ
【貯蓄で資産作りは長期戦!】1,000万円以上の資産作りにおいて投資に挑戦することの重要性は?」株式会社アイネット証券 PRTIMES

LIMO編集部