60歳以上無職の貯蓄2000万円超の割合はどの程度か

GoodStudio/shutterstock.com

老後生活にかかる費用を、年金だけですべてカバーするのは難しいもの。安心して老後を迎えるためにも、現役時代のうちからしっかりと貯蓄をしておくことが大切です。

その目標の基準としてよく目にするのが、「2000万円」という金額。これは、2019年に金融庁のレポートで話題になった「老後資金2000万円問題」によるところが大きいでしょう。

この「2000万円」という金額は、「夫65歳、妻60歳の時点で夫婦ともに無職の世帯が、その後30年間2人とも健在であること」を前提に、毎月5.5万円の赤字が続いた場合を想定して算出されたもの。つまり「月5.5万円×360カ月(30年)=1980万円」となり、約2000万円が夫95歳、妻90歳までに公的年金以外に必要となる、としたものです。

続きを読む

とはいえ、このような大金を貯めるのはたやすいことではないはず。実際のところ、老後を迎えている、もしくは迎えようとしている世帯は、どのくらいの貯蓄をもっているのでしょうか。「60歳以上・無職世帯」の貯蓄事情をのぞいてみましょう。

「二人以上、世帯主が60歳以上の世帯」の貯蓄状況は?

まずは、「二人以上かつ世帯主が60歳以上の世帯」の貯蓄状況をみていきます。総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、この条件に該当する貯蓄保有世帯の中央値は1506万円、平均値は2285万円となっています。

なお、 貯蓄保有世帯の中央値は、貯蓄「ゼロ」世帯を除いた世帯を貯蓄現在高の低い方から順番に並べたときに,ちょうど中央に位置する世帯の貯蓄現在高のこと。平均値は一部の「お金持ち」層によって引き上げられるため、「中央値」を参考にするのがおすすめです。

では、貯蓄額の分布もみてみましょう。
100万円未満・・・8.5%
100万~200万円・・・3.9%
200万~300万円・・・3.4%
300万~400万円・・・3.7%
400万~500万円・・・3.2%
500万~600万円・・・4.1%
600万~700万円・・・3.5%
700万~800万円・・・2.8%
800万~900万円・・・3.1%
900万~1000万円・・・2.3%
1000万~1200万円・・・6.0%
1200万~1400万円・・・4.8%
1400万~1600万円・・・4.0%⇐中央値(1506万円)
1600万~1800万円・・・3.8%
1800万~2000万円・・・3.3%
2000万~2500万円・・・7.5%⇐平均値(2285万円)
2500万~3000万円・・・6.2%
3000万~4000万円・・・8.5%
4000万円以上・・・17.3%

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
執筆者
LIMO編集部

LIMO編集部は、日本生命やフィデリティ投信で証券アナリストやポートフォリオマネージャーであった泉田良輔を中心に、金融機関勤務経験のある編集者やライター、ビジネスネットメディアやファッション誌、業界紙での編集・執筆経験のあるメンバーで運営をしています。沿革としては、LIMOの前身である投信1(トウシンワン)は、個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディアでの運営経験者等を中心に立ち上げました。Longineのサービスは2020年3月に終了となりましたが、Longine編集部のメンバーは引き続きLIMO編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。LIMO編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。