「無職の高齢者世帯」の貯蓄状況は?
さらに「無職の高齢者世帯」に絞ったデータをみていきましょう。
高齢無職世帯の貯蓄現在高の推移は、以下の通りとなっています。
2014年・・・2372万円
2015年・・・2430万円
2016年・・・2363万円
2017年・・・2348万円
2018年・・・2280万円
2019年・・・2244万円
2019年は、前年に比べて36万円のマイナスという結果に。さらに、4年連続で減少しています。
とはいえ、どの年度も2000万円以上のラインは維持したまま。老後までに、しっかりとお金を貯めている世帯の多さがうかがえます。
あわせて、2019年の無職の高齢世帯の貯蓄における内訳もみておきましょう。
高齢無職世帯の貯蓄の種類別貯蓄現在高(二人以上の世帯)
金融機関
- 通貨性預貯金・・・552万円(24.6%)
- 定期性預貯金・・・948万円(42.2%)
- 生命保険など・・・374万円(16.7%)
- 有価証券・・・361万円(16.1%)
金融機関外・・・8万円(0.4%)
※通貨性預貯金…自由に入出金可能な普通預金など
定期性預貯金…金融機関に一定期間預ける定期預金など
生命保険など…生命保険会社の養老保険やこども保険などで、掛け捨ての保険を含まない
さいごに
今回は、60代以降のみなさんの貯蓄事情をながめてみました、ここ数年は経済的に厳しい状況であるにもかかわらず、平均額は2000万円以上をキープしているという結果に。多くの世帯で、「老後までにまとまったお金を貯めておかなければ」という共通認識があるようです。
とはいえ、「2000万円」というのはあくまでも目安の金額に過ぎません。生活水準や年金受取額などによっては、それ以上の老後資金が必要になる可能性もあります。最低限の備えで満足することなく、余裕を持ったお金の計画を立てておきましょう。
【参考】
- 家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)総務省統計局
- 「報道資料」「Ⅲ 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」
LIMO編集部