「1000万円」といえば、貯金1000万円というワードと並んでもうひとつ 世間の関心が高いのが、会社員の「年収1000万円」の大台です。
国税庁の令和元年民間給与実態調査によると年収1000万円を超えている給与所得者全体の割合は男性が7.6%、女性が1.2%となっており、やはりその壁は高いと言えます。
私は国内の大手生命保険会社の勤務経験を経て、フィナンシャルプランナーとして1000世帯以上のお客様のフィナンシャル・プランニングに携わってきました。
収入は高くても支出も多く貯金が増えない方もいれば、収入は一般的でもしっかりと貯金をしている方もいるので一概には言えませんが、「1000万」というのは分かりやすく目指しやすい数字です。
今回は会社員で貯金1000万円を持つ人についてみていきましょう。
年収1000万円の会社員の平均貯蓄額
冒頭の資料では令和元年12月31日時点の給与所得者数は男性が3032万人、女性が2223万人です。
全体平均給与は436万円とされているので、年収1000万円の会社員は平均のおよそ二倍以上の給与を得ている計算になります。
そんな年収1000万円の会社員の平均貯蓄額について総務省が四半期ごとに行う「家計調査貯蓄・負債編 二人以上世帯2020年4~6月期」から勤労者世帯に絞ってみてみましょう。
年収1000~1250万円(平均年収1101万円)
- 平均貯蓄額:1982万円
年収1250~1500万円(平均年収1363万円)
- 平均貯蓄額:2217万
年収1500万円以上(平均年収1958万円)
- 平均貯蓄額:4104万円
年収1000万を超えている世帯は、貯蓄額も1000万円を超えている傾向にある一方で、日本は累進課税のため高収入であるのと同時に税負担が大きい層でもあります。
1年を通じて勤務した方で年収1000万円以上の給与所得者は全体の4.8%に過ぎませんが、その4.8%が納める税額は合計で5兆7395億円にのぼり全体の53.4%を占めています。
高所得者には高所得者なりの高額納税という苦労もあると言えそうですね。