50代は定年が視野に入ってくるので、退職金がどの程度もらえるのか気になる人も多いでしょう。

しかし、50代は収入が増える一方、支出も増える世代です。

住宅ローンの返済が残っていたり、教育費がピークに達したりする時期だからです。

ですから、定年が迫っていても「老後のことについて考えている時間はない」という人もいるかもしれません。

ただし定年を迎えてから老後のことについて考えても、打てる手は限られてしまいます。

この記事では、定年退職したらどのぐらい退職金をもらえるのか、そしてその資金をどのように使えば良いのか、証券会社勤務経験がある元証券マンの目線で解説します。

退職金制度の有無を確認する

退職金の正式名称は、「退職給付制度」といいます。

退職給付制度とは、会社員が会社を辞める時に、勤続年数や退職理由などに応じて一定の金額を受け取れる制度のことで、退職給付の受け取りには「退職年金」と「退職一時金」の2種類があります。

「退職年金」とは、退職金の原資として積み立てられたお金を、年金として受け取る方法です。

私的年金の一種で、主に確定給付企業年金(DB)と企業型確定拠出年金(DC)などがあります。

一方の「退職一時金」とは、退職金の原資として積み立てられたお金を一時金として受け取る方法です。