Dさんは、ずっと夫の給料だけで生活してきたことを後悔していると言います。「この年になって、仕事をして楽しく人生を生きている友達に会うと、『私も社会に出て働いていれば、楽しみながら暮らせたのかな』と思ったり、『老後の不安なんてないんだろうな』と、うらやましくなったりしてしまう」と教えてくれました。

「外で働いている人はイキイキしていて若々しく、お金もたくさんもらっているから自信があるように見える」というDさん。専業主婦として暮らしてきたこと自体が悪いわけではないですが、二馬力で働いたときより貯蓄面で不安が強くなるのは仕方のないことかもしれません。働けるときにはしっかり働いてお金を貯めておいたほうがよさそうです。

おわりに

今回、話を聞いた50代、60代の人たちは、ちょうどバブル世代でもあるためか、若い頃はお金を貯めるという発想がなかったということが共通していたように思います。老後の不安を少しでも軽減するために、今からしっかり準備をしておきたいものですね。

大塚 ちえ