長引くコロナ禍は私たちの生活にさまざまな影響を及ぼしていますが、なかでも「お金」に関する影響を感じている人は多いのではないでしょうか。

総務省の「労働力調査」によると、今年10月の就業者数は6,694万人で、前年の同月と比べて93万人減り、7か月連続の減少となりました。失業まではしていなくとも、飲食店の休業要請などの影響で、大幅に収入が減ってしまったという家庭も少なくありません

そこで今回は、全国20歳以上の既婚男女を対象にして行われた調査データを元に、コロナ禍が家庭のマネー事情に与えた影響について紹介していきます。

夫婦の「預貯金額」と「おこづかい額」の平均は?

今年11月に、スパークス・アセット・マネジメント株式会社が公表した「夫婦のマネー事情と夫婦円満投資に関する調査2020」(全国の20歳以上の既婚男女対象、有効サンプル1,000人)によると、夫婦の預貯金額の平均は734万円で、昨年度の調査時よりも24万円減少しました。

また、毎月のおこづかい額(ひと月に自由に使えるお金)を聞いてみると、最も多い回答は「1万円~3万円未満」(36.4%)となっており、平均は27,998円でした。こちらも昨年度の調査時よりも1,135円少ない金額です。

男女・年代別にみると、男女とも40代で大幅な減少傾向がみられ、40代男性は30,610円(前年比▲5,350 円)、40代女性は15,416円(▲7,804円)と、昨年と比べ毎月のおこづかい額は5,000円以上減少していることがわかります。

具体的な金額は差し控えますが、以前の記事「女性の転職、コロナ禍で嘆く人・喜ぶ人それぞれの理由とは?」で紹介したように、筆者の家庭でもコロナ禍により妻の新しい就職先がなかなか決まらず、預貯金額が減ってしまうということがありました(おこづかい額は話し合いの上でなんとか死守できましたが…)。