自助努力による老後資金の増やし方
年金制度や年金の受給額をみてきましたが、年金だけで老後を過ごそうと思われている方は少ないでしょう。
では自助努力でどのように老後資金を増やしていけば良いでしょうか。
出来れば資産運用でお金にも働いてもらうというのが、今を生きる私達には必要だと考えます。
理由は簡単で、お金を銀行や郵便局に預けても、金利がほとんどないため増えないからです。
一昔前の預貯金には一桁台の利子がついたこともあり、貯金しているだけでお金が増えたという経験をされている方が多いため日本人は貯金だけしておけば良いという風習が残っています。
残念ながら今、お金に働いてもらおうと考えるならば資産運用をすることしか選択肢がないといっても過言ではありません。
では資産運用にはどのような方法があるかご紹介していきます。
様々な資産運用方法
保険を使った資産運用
公的年金のように万が一に備えたい、保障が欲しいという30代40代の方であれば、運用性のある保険商品で資産運用を始めることをおすすめします。
保険商品は体況や年齢によっては入りたくても入れないものです。年齢が若く、健康であることはそれだけで価値があるということです。
また万が一のことがあって、資産運用が続けられなくなることを避ける目的もあります。
資産運用とは中長期的に20年以上の時間をかけてじっくりと確実にお金を増やしていくことを指しています。長い年月の間にはケガや病気などで働けなくなるリスク、死亡によって家族への負担が大きくなることがあります。
そうしたリスクを回避しておくことも資産運用には不可欠だといえるでしょう。
国の制度を使った資産運用
国が国民に資産運用の機会を与えるために作った制度が「イデコ」「つみたてニーサ」です。
国の制度であるため、国の制度を使わなかった場合に課税されるものが非課税になるというメリットがあります。
イデコとは
「イデコ(個人型確定拠出年金)」は自分の年金を自分で準備するための制度です。
加入条件や毎月の拠出額が人によって異なりますが、イデコのメリットは3つの税制優遇が受けられることです。
1つ目は掛けたお金が全額所得控除の対象となることです。これにより所得税や住民税が軽減されます。
2つ目は運用益が非課税になることです。通常運用で出た利益には約20%が課税されますが、イデコで運用して出た利益は非課税となるのです。
3つ目は受給年齢に到達した時に受け取る際にも所得控除が受けられることです。
イデコのデメリットは年金制度となっていることから、60歳までは原則としてお金を引き出せないことと、始める年齢が遅くなると思ったほど運用益が出ないことです。イデコは早めに開始することをおすすめします。
つみたてニーサとは
「つみたてニーサ」は長期の資産形成をするための制度です。
イデコと違って加入条件は日本在住の20歳以上の方となっており、誰でも始めやすいといえます。
メリットは一般的な証券口座やネット証券から投資信託を始めた場合に発生する分配金や運用益などに対する税金が非課税になるという点です。
注意が必要なのは、投資期間が最大20年であること、投資可能な金額毎年40万円(最大800万円)が上限と決まっている点です。
イデコもつみたてニーサもメリット・デメリットがありますので、自分の目的と合致しているかよく確認した上で始めていただくことをおすすめします。