大多数の人にとって、リタイヤ後の主な収入源となるのは、まず「公的年金」でしょう。そして、おつとめの人の場合は、定年時に受けとる退職金があることを前提とした、老後のマネープランを作っている世帯も多いはず。

今回は会社員の「退職金」についてのお話です。その気になる相場や、退職給付金制度の現状について深掘りしていきます。

あなたの会社の退職金制度、確認したことはありますか？

さいしょにご留意いただきたい点をお伝えしますね。

退職金制度を設けるかどうかは、各企業の裁量に任されています。さらに、勤務先が退職金制度を用意していた場合でも、学歴や勤続年数によって、その相場には差があります。ご自身が定年退職するときに受け取れる退職金の額はどのくらいなのか、そもそも、退職金制度があるのか。みなさんはご存じでしょうか。

会社員の退職金ってどのくらい？

では、厚生労働省の「平成30年（2018年）就労条件総合調査　結果の概況」から、会社員の退職金の相場をみていきます。こちらは、平成29年（2017年）の1年間において勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の1人当たり平均退職給付額です。

まず、勤続年数による給付額（定年退職者1人当たり平均退職給付額）をみていきます。

大学・大学院卒（管理・事務・技術職）

20～24年：1,267万円
25～29年：1,395万円
30～34年：1,794万円
35年以上：2,173万円

高校卒（管理・事務・技術職）

20～24年：525万円
25～29年：745万円
30～34年：928万円
35年以上：1,954万円

高校卒（現業職）

20～24年：421万円
25～29年：610万円
30～34年：814万円
35年以上：1,629万円