敏腕営業マンの未来は絶望的?

DXの本質は見誤られがちなのですが、デジタルの革新ではありません。ビジネスモデルの革新こそが、その本質です。つまり「全国すべての店頭にタブレットを設置した」だけではDXではないのです。

DX推進によるビジネス構造の変化をアメリカの事例から見ると、企業内のIT内製化が急速に進行します。従来、外部に発注していたシステム開発等を社内に取り込むわけです。これは、経営判断やビジネスの中核的な機能が、IT基盤上にシフトしているからです。

日本の場合はどうでしょうか。従来から日本企業はIT関連のベンダー等への外部依存率が高いのですが、ただこれも、大手シンクタンクのレポートによると、「ITベンダーやSIer(エスアイヤー)に所属するIT系人材の企業内IT部門への移動が進む」と予想されています。

この流れが進むと、未来においては「IT業界」という言葉は消滅するのかもしれません。つまり、あらゆるビジネスにおいてIT化こそが自明なものになるからです。

「ウチの情シスの奴らって、なにか利益だしてるの?」そんな風にうそぶいている敏腕営業マンに未来はないのかもしれません。これはちょっと、怖い話です。さて、これからプログラミングの勉強でもしますか。ただ、これも日本でDXが実現すればの話ですが。