投資性商品の選択

運用の目標や目的により最適な商品は変わりますので、老後のリスクにあわせていくつか運用方法をご紹介します。

  • 退職金用定期預金

定期預金は一定の期間引き出すことができない代わりに、普通預金よりも高い利息を受け取れるというものですが、退職金用の定期預金はさらに高い金利で設定されていることがほとんどです。

各金融機関により預入期間や金利、退職日~預入までの期間等の制限が異なりますので、退職日~預入期間制限の短いものから順に預け替えていくという方法を取る事で、まとまった退職金の受け取り時ならではの恩恵を受ける事ができます。

  • 投資信託

投資信託といっても中身は様々ですが、老後の資産運用では資金を減らさないという事も重要なポイントです。

あまり長い運用期間を取れない場合はリスクを大きく取って大きく増やす事を狙うよりも、リターンは小さめでも堅実な運用を行う事も含めて検討すると良いでしょう。

また、分配金を受け取りながら運用ができる毎月分配型の投資信託もありますが、運用が好調な時の分配金なら良いのですが、運用益が出せていない状態で分配金が支払われることもあります。

分配金は受け取れても肝心の運用資産は大きく目減りしていた、という場合もありますので、投資信託を選ぶ時には専門家に相談することも検討しておくと良いでしょう。

  • 貯蓄型保険

終身保険や養老保険など貯蓄型保険は定期預金よりも高い利回りが期待でき、支払う保険料が生命保険料控除の対象となるため、所得税や住民税の負担を軽減できる可能性があります。

また、多く人の不安材料である介護ですが、運用を行いながら介護認定時には保険金を受け取れる商品もあり、介護保険金は非課税で受け取ることができます。

このように退職金を運用するにあたっていくつかの方法があります。思ったほど投資に回せる資金が残らないという方でも、これから80歳時点程度を目安に少額からでも積み立て投資を始めることや、目的に合った保険加入等、介護費用への対策を行う事を検討してみましょう。