シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「すき家」他を運営するゼンショーHD(7550)の2020年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年12月1日に更新された、すき家の速報ベースの2020年11月既存店売上高は、対前年同月比100.5%。内訳は客数97.2%、客単価103.4%であり、客単価のプラスで客数のマイナスをカバーした結果プラス成長となりました。

また全店売上高も102.1%で、既存店・全店ともにプラス成長となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

既存店売上高は7月(対前年同月比102.7%)、10月(同104.9%)、11月がプラス成長となりましたが、他の月は5カ月がマイナス成長です。なお、下期は10月から2カ月続けてプラス成長を維持しています。

また、全店売上高は7〜8月と10〜11月の4カ月が対前年同期比100%以上となりました。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の2019年以降の株価は、2,500円台で天井を付ける傾向にありました。2020年も1月に高値2,535円を付けた後に下落を開始しています。ただし世界的な株価下落を受け、3月には1,677円まで下落。

その後はN字型での上昇を見せ、9月23日に年初来高値2,585円に到達し、いったん下落した後、11月に入り再度上昇して11月17日に再び年初来高値を更新し2,860円となりました。現在は若干下落した2,600〜2,700円台で取引されています。

コロナ禍の影響から、既存店・全店ともに上期は対前年同月比でプラス成長月は限られましたが、下期に入りプラス成長月が2カ月続いています。下期はこのままプラス成長を維持できるのかが注目されます。

ゼンショーホールディングスの過去1年の株価推移

参考資料:すき家 月次売上推移 (2021年3月期)

LIMO編集部