手作り神話は料理だけじゃない⁈
~Cさんの場合~
Cさんが部屋の模様替えにハマったのは、たまたま見ていたTV番組で女性タレントが、100均グッズを使って、お部屋の模様替えをするという企画を見たことがきっかけ。
「へえ、あんなに低予算で、あんなに素敵なお部屋にできるんだ」と思い、ネットで検索したところ、『100均アイテムでプチリフォーム』とか、『100円で簡単にお部屋アレンジ』といったサイトが続々とでてきました。どれもこれも本当におしゃれ。
「私もやってみよう」と思ったCさんは、早速近所の100円ショップに行き、様々な材料を購入してきました。そして、数日かけて、すのこを組み合わせてつくった収納箱や、ワイヤーネットを使った飾り棚、リメイクシートを使った小物入れといったものを次々と制作したのです。棚は多少ぐらつくので重すぎるものは載せられず、箱もシートがよれた個所があるなど、ネットで見たほどの完成度の高さではないけれど、自分にしてはまあまあな出来に、Cさんは内心満足していました。
しかし、数日後に夫婦で立ち寄った大手家具チェーン店でのこと。収納コーナーを見ながら夫が言い出したのです。「この棚、ずいぶん安いけど、お前がこの間作ったやつより、しっかりしてるし、おしゃれだよね。それにあの箱も。工場で作っただけあって、布もよれていない」ちょっとむっときたものの、夫が指さしたものを見ると、たしかに自分が作ったものよりは、仕上がりがきれいだし、値段も思いのほかリーズナブル。棚はともかく、収納箱なんて、下手したら自分が作った箱の材料費よりも安いくらいかも…。
「プチプラな材料で手作りして、安くあげたと思いこんでましたが、それは、それなりの技術のある人が、既製品と同じぐらいの強度やきれいさで仕上げた場合の話ですよね。下手の横好きレベルの人が作って、すぐ壊れたり、見た目が悪くて早々に取り換えることになるなら、節約になんてならないんだと痛感しました…」
まとめ
低予算でいろんなものが手に入る100円ショップ。プチプラかつ優秀なアイテムが続々登場しており、節約中の主婦にとっては大変心強い味方といえるでしょう。でも、中には単価の安さにつられて爆買いしてしまうケースや、お試しのつもりで、そこまで必要でもないものを買ってしまう、値段相応の品質で思いのほか長持ちしなかったという話を耳にすることも。
たかが100円されど100円。値段に関わらず、モノを買う時に「自分にとって、お金を払う価値のあるものかどうか」という基準を持つ習慣こそが、『節約』には大切なことなのかもしれませんね。
【参考】
ダイソー「会社概要」株式会社大創産業
セリア「2020年3月期決算短信」株式会社セリア
キャンドウ「2019年11月期決算短信」株式会社キャンドウ
犬養 のぞみ