ポイントで買い物をしたり、換金したりするために、ポイントを貯めることを「ポイ活」といいます。…もはや説明は不要かもしれませんね。今や街に出ればどのお店でも「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれる時代。普通に生活しているだけで、おのずとポイ活しているようなもの。
そんな昨今、中にはポイントを稼ぐことを至上の喜びとしている人も少なからずいるようです。しかし、あまりに度が過ぎたポイ活は、ポイントが貯まる代わりに大切な何かを失ってしまうかもしれません。
ポイント欲しさに「御用聞き」をするママ友
小学4年生の女の子のママAさんには、子供の幼稚園で知り合った仲の良いママ友グループがあります。子供たちがみな同じ小学校に進学したこともあって、ママ友たちの絆はさらに深まり、LINEグループで世間話をしたり、月に1度はランチをしたりする仲。
しかし、最近この仲の良いグループに不穏な空気が流れ始めました。
「グループのひとりが、毎朝『今から買い物に行くから、ついでに買うもの募集しま〜す』とLINEのトークルームにメッセージをよこすんです。最初は『ありがたい』とアレコレ頼んでいたんですが、そんなに毎回頼むものも悪いし、そうそう頼むものもないし…で、私ははじめの頃に数回頼んだきりで、後は『ないよ、ありがとうね。またお願いします』と伝えてました。すると最近、その人が私に対して嫌味を言うようになって」
毎朝のLINEでも「みんな今日も買い物行くけど? A以外の人、何買ってくればいい?」という聞き方をするようになったり、「私のことが信用できないから頼めないんだよね」とチクリと言うようになったり…。
「グループの空気を乱したくなかったのですが、『ついで』の買い物と言いながら、頼まなければ露骨に不機嫌になるのっておかしい、と思い、彼女とは距離を取ることにしました」
結局Aさんは正直に事情を話し、LINEグループから退会。後日、Aさんは別の友人からこんな話を聞きます。
「あの人、毎朝『御用聞き』してたじゃない? あれ、自分が代わりに買い物をしてポイントを稼ぎたかっただけみたい。ポイント5倍デーのときに、誰も買い物を頼まなかったら『今日ポイント5倍なのに!』と怒り出しちゃって…」
以来、他の友人もその彼女とはなんとなく疎遠になったそう。
「友人との仲を壊すくらい、ポイ活って魅力的なんですかねぇ」とAさんはため息交じりにつぶやきました。
「ポイント」に友人を奪われた…
続いてご紹介するのは、主婦Cさんのお話。Cさんの古くからの友人も「ポイ活」にはまったひとり。
「彼女は『隙間時間を利用して1カ月2万円は稼げる』と豪語していましたが、はたから見ている分には、どう見ても『隙間時間』ではありませんでした…」
その友人は情報収集のために、常にTwitterやInstagramなどのSNSをチェック。Cさんとランチをしているときでもお構いなしにスマホをいじっています。「聞くと、四六時中スマホをいじっているから家事がおろそかになっている様子。『情報収集に忙しくて、つい夜更かししちゃう』と語る彼女の肌が荒れていたのが気になりました」
友人の「ポイ活」はどんどんエスカレート。ランチに行くにも「モニターで安くなるから」と電車を乗り継いでいかなければならない場所に連れていかれたり、一緒にいるときにCさんがドラッグストアでハンドクリームを買おうとしたら、友人が何食わぬ顔で自分のポイントカードをレジの人に渡したり…。
「とにかく生活や行動の基準がすべて『ポイント』。私までポイントに振り回されているような気分になってしまい、ついつい彼女とは疎遠になってしまいました」
今ではすっかりその友人と連絡を取ることもなくなった、というCさん。
「本当に気の合ういい友人だったのに、まさかポイントごときで友情に亀裂が入るとは思いませんでしたね」と苦笑することしきりでした。
まとめ
最近はワンクリックでポイントが貯まったり、アンケートに回答するだけでポイントが貯まったり、とゲーム感覚でポイントが貯まるシステムも増えています。楽しく適度にポイ活をする分にはいいのですが、周りの人に迷惑をかけたり、ポイントを貯めることばかりに重きをおいたりしてしまうのはNG。
「有効期限」があるポイントを貯めることに躍起になってしまったばかりに、有効期限のない「信頼」や「友情」を失ってしまうのはいただけません。ポイ活は、ほどほどに。
大中 千景